88歳女性
施設入居中
#血管性認知症
#高血圧症#脂質異常症#糖尿病
「日常生活の自立が困難となり、夫とともに施設に入居
介護などを受けながら穏やかに過ごしていた
ある日呼びかけへの反応が薄く、急に起き上がれなくなった
水分摂取などを促しながら様子をみていたが、変化なく内科に往診依頼
神経学的な異常や、血液検査でも異常はみられなかったため精神科にコンサルトがあった
薬剤による賦活を期待して、リバスチグミンテープを4.5mgで開始したが、効果に乏しく、その期間は内科より点滴の指示を受けて脱水を回避
2回目、リバスチグミンテープを9mgに増量したところ、1週間ほどで発語がみられるようになり、食事も促しで食べるようになった
1ヶ月ほど経つと点滴は不要となり、入居時と変わらない様子で夫と共に食堂に降りてテレビを見るなど、活動量は元に戻っている」
血管性認知症は微小な脳梗塞を繰り返すことで階段状に症状が進行すると言われており、また、認知機能障害で現れる症状も多彩です
このケースの場合は、おそらく微少梗塞をきたしたことにより、意欲面や食欲に影響が及び食べることへの関心や興味が失われたことによると考えられます
食欲低下時はまず、身体的な異常がないことを確認した上で
食事形態の見直しや、口腔内環境の確認、必要に応じて歯科に往診を依頼します
食欲低下時の薬物的な対応は様々ですが、このケースではリバスチグミンによって活動性を取り戻し、食事も自分で取れるようなりました
リバスチグミンは貼った箇所の皮疹が問題となることがあるので、適宜保湿剤を使用しながら使うと良いでしょう
再び食欲不振が現れた際は更なる増量も検討できますが、逆に賦活されすぎると易怒性が出ることがあるので、十分に症状を観察しながら用量を調整します

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