CASE4 易怒性の原因は

#脳挫傷後#症候性てんかん

施設入所中

【内服】

レベチラセタム 1000mg

ラメルテオン 8mg

スボレキサント 10mg

「交通事故による脳挫傷後、ADL低下、及び症候性てんかんのため、自宅生活が困難と判断され、家族の希望で施設に入居

入居直後からスタッフに対する易怒性がみられ、突如大声を上げるなど、衝動制御が効かず、精神科コンサルト

内科診察での血液検査に特に異常はなく、頭部CTでの新規病変は見られず

抗てんかん薬をレベチラセタムを漸減し、ラコサミドへの切り替えを開始、切り替えを行う期間、ブレクスピプラゾールを0.5-1mgで併用し、衝動の制御を図った

1ヶ月で切り替えは完了し、口調はやや荒いものの、大声をあげることはなくなった

その後ブレクスピプラゾールは中止し、夜間は良眠し、日中も穏やかに過ごしている」

このケースの怒りっぽさの原因はいくつか考えられ、①脳挫傷によるもの、②てんかん発作後の気分不良、③レベチラセタムの副作用がまず考えるべき原因です

もちろんせん妄、その背景の身体疾患にも目を向けなければなりません

ベンゾジアゼピン系の薬を飲んでいる場合はそれも原因薬となることがあります

痙攣発作はないものの、非痙攣性のてんかん発作もあり、意識変動を伴うことが多いですが、露呈せず発作後の不機嫌がみられている可能性もあります

抗てんかん薬としてレベチラセタムは精神変調が多い印象があります

抗てんかん薬としては単独で使用が可能であるなど、有用な薬ですが、、気分不快などの副作用が出ることが少なくありません

ラコサミド以外にも、バルプロ酸やカルバマゼピン、ペランパネルなど選択肢はたくさんありますが、バルプロ酸でも脱抑制などGABA作動薬にみられる副作用があり、本症例にはそぐわず、カルバマゼピンは高齢者ではふらつきや皮疹、血小板減少など重篤な副作用がみられることがあり、入院管理下でない場合は投与を避けた方がよいでしょう(もちろん出すこともありますが、より慎重に、少量で・・・)

抗てんかん薬によっててんかん発作が抑えられた、もしくはレベチラセタムの副作用がなくなったため、平静が得られたか、脳波検査を行っていないので、特定はできませんが、

ブレクスピプラゾールは錐体外路症状の副作用が少ないため、非常に使いやすいですが、長期投与は避けた方がよいでしょう